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一位ヶ岳〈本浴上ルート、花瀬峠ルート〉(下関市豊田町一ノ俣) [県西部の山]

一位ヶ岳の南麓からは6年ほど前に数ルート歩いた。数ヶ月前、俵山温泉が花瀬コースの登山ツアーを募集している新聞広告を見て最近整備されたことを知り、気になっていたので、上りに本浴上から谷詰めルートを取り、帰路は花瀬峠まで整備されたコースを歩いて南麓の谷へ下ることにした。
本浴上ルートは、以前谷詰めで主稜線まで上がり椎ノ木コースと合流したが、今回歩いたところ、崩壊箇所があり何とか抜けたものの、谷詰めを断念し、尾根を直登して新設林道へ出た。
花瀬峠から南麓への下りは、明瞭な道はないものの、ひどいヤブの箇所もなく、スギ谷を下り林道へ出た。(2013.04.13)
P1090227南麓の伊呂里から一位ヶ岳.JPG南麓の伊呂里から
一位ヶ岳.jpg (クリックで拡大)

日幡(ひのはた)神社近くの国道沿いに、歩道が広くなった駐車スペースがある。日幡神社は案内板によると、この地にあった朝日神社と八幡社が明治年間に合祀され改名されたらしい。境内には市指定文化財のナギの大木がある。雌株は珍しいようだ。
P1090231日幡神社.JPG日幡神社
P1090229ナギの木.JPGナギの木

一ノ俣2号橋の先で右折し、集落道に入る。前方に一位ヶ岳の端正な山容が現われる。休火山らしい。
P1090105前方に一位ヶ岳.JPG前方に一位ヶ岳

最奥民家の所で舗装道が終わり、未舗装の林道に変わって、スギ林の中を歩く。
P1090108林道(未舗装道)入口.JPG林道(未舗装道)入口
P1090110スギ林の中の林道.JPGスギ林の林道

やがて沢の出合いで林道が終わる。
P1090111林道終点・沢合流部.JPG林道終点

終点の少し手前で沢を渡渉し対岸へ移る。少し先で堰堤に出会う。
P1090112渡渉点.JPG渡渉点
P1090113堰堤.JPG堰堤

左に沢を見ながらスギ林の中の山道を進む。
P1090114山道.JPG山道

4、5mの小滝が前方に現われる。
P1090115小滝(5m).JPG小滝
P1090117小滝.JPG

滝の手前で左(右岸)へ渡渉し、少し戻るように斜面を上がると炭焼窯跡に出会い、滝の上方を巻く道となる。
P1090122炭焼窯跡.JPG炭焼窯跡
P1090121滝上部の巻き道.JPG滝上部の巻き道

ナメ滝を右下に見下ろしながら進むと、沢沿いの道となり、沢を右へ渡って再び左岸を歩く。
P1090123高巻きのそま道.JPG高巻きのそま道
P1090124山道.JPG沢沿いの山道
P1090125渡渉点.JPG渡渉点

炭焼窯跡を二つ過ごすと、谷分岐となり左の谷方向に小滝が現われる。
P1090127炭焼窯跡.JPG炭焼窯跡1
P1090128窯跡.JPG炭焼窯跡2
P1090131ナメ滝.JPGナメ滝

前回同様ここで沢を渡り滝を巻く道に出て先へ進んだが、支谷が崩壊し倒木等でひどく荒れているため、抜けるのに難渋した。倒木の間を抜ける際、登山シャツの肘あたりを小枝に引っ掛け少し破ってしまったので、なんとなく先へ進む気がしなくなり、谷の分岐まで戻ることにした。(縁起をかつぐ方ではないが偶にはこういう時もある)
P1090134崩落箇所.JPG崩壊箇所

分岐からスギの植林尾根を直登し、地形図に新たに記載された新設林道をめざした。
P1090136スギ植林尾根を直登.JPGスギ植林尾根

上方でヒノキ林に変わり、前方が明るくなると、石積みで路肩が補強された新設林道へ抜け出た。
P1090139ヒノキ植林尾根.JPGヒノキ植林尾根
P1090140新設林道.JPG新設林道

右折し、林道終点をめざす。途中林道最南端あたりで南面の展望を楽しむ。
P1090145林道最南端部の展望(華山).JPG最南端部の展望(華山)
P1090146狗留孫山.JPG狗留孫山
P1090147勇山.JPG勇山

地形図どおり支尾根上で林道が終わる。
P1090149林道終点.JPG林道終点

ここで林道の法面に取り付き、支尾根に上がって、雑木尾根の切開きを登る。先客のものと思われるブルーのテープがこまめに付けてある。
P1090153尾根切開き.JPG尾根切開き

標高550mあたりでシカ除けネットが張られた伐採植林帯に出会い、行く手を阻まれる。ネット沿いにしばらく歩いてみたが、上方へ抜けれそうもないので断念し、林道へ戻った。どうも今回はツキがないようだ。
P1090155.JPGネット

結局、林道を戻り、途中で断念した本浴上ルートの上方の谷を林道から詰めることにした。
P1090141浴部.JPG谷出合い

ヒノキ林の中を進み、谷が狭まり歩きづらいところは、左の斜面に高巻きしながら谷を詰めると、主尾根鞍部で椎ノ木コースと合わさる。
P1090159浴を詰める.JPG谷を詰める
P1090160そま道.JPGそま道
P1090161鞍部手前.JPG鞍部手前
P1090162鞍部.JPG鞍部
P1090164椎ノ木側.JPG椎ノ木側

右折し、ロープが張られた斜面を登る。40代くらいの男性一人が下りてきた。
P1090165東(山頂)方向の尾根道.JPG東(山頂)方向の尾根道
P1090166ロープ設置の尾根道.JPGロープ設置の尾根道

標高610mの肩で一旦緩み、再び斜面を登り切ると360度の展望が広がる一位ヶ岳山頂に着く。昼を1時間ほど回ったせいか誰もいない山頂で、展望を楽しんだ。
P1090167 610m小ピーク.JPG610mの肩
P1090169山頂.JPG山頂
P1090170白滝山.JPG山頂の展望(白滝山・天井ヶ岳)

帰路は新設の道標に従い花瀬コースを下る。
P1090178道標.JPG道標

勾配のあるところはロープが張られ、邪魔な雑木は切られて整備されている。それほど踏まれていないせいか下の土はまだ柔らかい。しばらくは雑木林が続くので気持ちがよい。要所要所には道標が設置されている。
P1090180ロープが設置された登山道.JPGロープ設置の登山道
P1090181道標(300m).JPG道標(山頂まで300m)
P1090183山頂へ700m.JPG道標(山頂700m)
P1090184雑木尾根.JPG雑木尾根
P1090185 500m小ピークの道標.JPG500m小ピークの道標
P1090189 480m小ピーク・展望地.JPG480m小ピーク・展望地
P1090190上記展望.JPG展望
P1090192右側ヒノキ植林境となる.JPG右側ヒノキ植林尾根

四等三角点(点名「大平」)のある標高490mピークでシカ除けネットに出会う。三角点はピークから外れているので、地形図とにらめっこしながらしばらく探してみたが見付からず、ヒノキ伐採木の下に埋もれたのかと思い断念。(帰宅して調べてみたら、思ったより下方に設置してあった。「防長山野へのいざない」によるとピークから30~40m下方のようだ。事前に調べておけばよかったと後悔した)
P1090193 490m小ピーク・ネット.JPG490m小ピークとネット

花瀬峠手前のピークまでは植林帯の中をネット沿いに歩くので面白味がない。
P1090194道標.JPG道標
P1090195植林尾根.JPG植林尾根

花瀬峠からは、新設コースの状況を確認するため、通信施設まで下ってみた。尾根上に山道が整備され、最東端のTV中継放送所で林道と合わさる。
P1090197花瀬峠.JPG花瀬峠
P1090199温泉方向の巻き道.JPG温泉方向の巻き道
P1090200 分岐道標.JPG分岐道標
P1090201NHK俵山デジタルテレビ中継放送所.JPGNHKテレビ中継放送所
P1090203植林沿いの尾根道.JPGヒノキ植林沿いの尾根道
P1090204通信施設.JPG通信施設(逆方向)
P1090205.JPGTV中継放送所
P1090209道標・林道からの取り付き.JPG道標・林道出合い

峠へ引き返し、反対方向の谷へ下る。始めは旧山道が残っており、これをたどる。
P1090198道標.JPG旧山道を下る

やがて道が怪しくなると、ヒノキ林の中の踏み跡を進み、それも消えると、下草の少ない緩斜面を下る。
P1090211ヒノキ植林帯.JPGヒノキ植林帯
P1090212緩斜面.JPG緩斜面

スギ谷となり、明瞭な道はないが、歩きやすいところを選びながら緩い斜面を下っていく。
P1090213スギ植林谷.JPGスギ植林谷
P1090216炭焼窯跡.JPG炭焼窯跡
P1090218倒木のスギ谷.JPG倒木のスギ谷

麓が近くなると山道が現われ、平坦地に出る。
P1090220山道.JPG山道

一段下の山道に下りて、旧耕作地沿いに下っていくと、林道へ出る。
P1090221下段の山道へ下りる.JPG下段の山道へ下りる
P1090222耕作地沿いの山道.JPG耕作地沿いの山道
P1090223林道合流点.JPG林道出合い(逆方向)


◆山の動物たち
新設林道を歩いていると、小柄の鹿が前方をスーツと駆け抜けた。若い雌鹿だろう。少し気恥ずかしげな表情を浮かべていたように見えた。カサコソと音を立てながら、白いお尻の毛が樹林の中に消えていった。連れはいないようだ。まだ相手が見付からないのだろうか、それともプロポーズされてあわてて逃げ出したのだろうか。動物界でも春は何かと慌しいようだ。
P1090144鹿が横切った箇所.JPG鹿が横切った所

麓に下り、国道沿いをてくてく歩いて戻っていると、右の畑の方で何やら騒がしい物音。目を向けると、猿が4、5匹、イノシシ除けのトタン柵をキャッキャッと叫びながらよじ登っている。畑で漁っているところへ人影がしたので驚いたのだろう。真っ赤なお尻を見せながら斜面を駆け上がり、山中へ消えていった。

◆山でのワンショット:「やぶれかぶれ」
主の心境を反映したのか…
P1090158破けた登山シャツ.JPG破けた肘の部分

登山シャツはイバラなどに引っかけるので、スーパーで買った500~1000円程度のものを着ている。デザインは二の次で、季節に合った生地の厚さが問題。今回のはこの時期のものとしてお気に入りだったのだが…。破れたところを繕って(もらい)、もうしばらくは着ることになるだろう。

◆麓にて
駐車地へ戻ったところ、地元の古老から声をかけられた。長時間駐車していたので気になった様子だ。
「どこまで行って来んしゃった」
簡単に行程を説明すると、予想に反し驚く気配はない。
「もう道はないじゃろう。一人じゃ面白うなかろうに」
「いやぁー、気楽でええですいねぇ」
「そうかのぉ。山中に共有林があるんじゃが、若いもんが山に入らんけぇ、今じゃ年寄りしか分からんようになってしもうた。道じゃったら、わしが開いた尾根道がある。軽トラで新しい林道の100m手前まで上がれる。造林のときにゃあ森林組合に使わせたいねぇ」
「今度是非歩かせてもらいますけぇ」
それから雑談となり、天井ヶ岳での遭難の話など面白いお話を伺えた。
「昔、寺を建てるというので、華山と一位ヶ岳で競うことになった。華山の神上寺は低いところにあったので早く建ってしまい、敗れた一位ヶ岳の方では、材木が山中に放置された。これが化石になって残ったんじゃ。長い柱状のもので、以前、地元の者で山中を探し回ったが見付からんかった」
一位ヶ岳の材木石の話は「目で見るふるさと豊田の歴史と文化」(平成11年発行)にも掲載されているが、こちらはきちんとしたドラマ仕立てになっている。古老の話はその原型と言えるものかもしれない。