猿ヶ岳・岳山(山口市上小鯖・大内御堀) [県央部の山]
この縦走ルートは平成13年1月に歩いている。林道大平線はまだ舗装化されていなかった。縦走路は岳山までは明瞭な道はなく、最後はこれも踏み跡はなかったが、地形図の破線道とほぼ同じルートで石畠集落側へ下った。
今回も同じルートを辿ってみた。当時とほとんど状況は変わっていないが、特に猿ヶ岳と岳山間は近年測量も入っていないらしく、古い測量ポールが所々残っているだけである。帰路は、石畠側へ下ろうと試みたが、ヒノキ植林下がシダ等でヤブ化しており、断念し、反対方向の菅内側へ下った。(2012.01.29)
向山側から猿ヶ岳
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灯籠が建つ四区公民館のところから集落道へ入り、相刈集落を抜け、舗装された林道大平線へ入る。
林道大平線
入口に柵のある管理道を右に過ごして、100mほど進んだところに駐車地がある。そのまま舗装道を進んでもよいが、すぐ右の小谷に分かれる巡視路を取れば近道である。
周辺は新たに高圧線が建ち、複数の高圧線が交差する。旧地形図に表記された線も、一部位置が変わっている。
右から林道が合わさり、右上方に猿ヶ岳を眺めながら進むと、鞍部で車止めのある鉄塔管理道が右に分かれるので、これに入る。(ここにも駐車地あり)
林道から猿ヶ岳
鉄塔管理道
主尾根鞍部に出ると、左に鉄塔を見る。
鞍部の鉄塔
そのまま管理道を下り、まもなく分岐となるので、右に取る。
鉄塔管理道分岐
登り切ると、ヤブ気味の広場で行き止まりとなる。右の法面に取り付き支尾根に出ると、鉄塔に出会う。
鉄塔
鉄塔を右に過ごし、明瞭な踏み跡もない雑木疎林尾根を忠実にたどる。
雑木尾根
岩が目立つ尾根を越え、左にやや岩屋風の岩を過ごすと、四等三角点(基準点名「奥山」)のある猿ヶ岳山頂に着く。山頂は雑木疎林に囲まれた狭い空間で、展望は得られない。
岩尾根
山頂手前の岩
猿ヶ岳山頂
いよいよ岳山をめざし縦走する。縦走路は概ね雑木疎林のヤブ尾根で、切り開きが残る鞍部あたりで少し歩きやすくなるといった感じである。
初めのうちは展望岩(と言っても、最後の展望岩を除けば、岩上に登って樹間に何とか展望を得る程度)が続き、気が紛れるが、その後は踏み跡も定かでない単調な疎林ヤブが続く。
第四展望岩
展望岩から412ピーク方面
雑木尾根
412mピークあたりなど、ヤブがひどく方向が定めにくいところがあるので、気を抜けない。尾根上が倒木等で歩きにくいところは迂回を強いられる。
412mピーク
ヤブにいささか飽きたころにやっと岳山山頂に着く。猿ヶ岳から約2時間を要した。
山頂は三等三角点(基準点名「滝山」)以外に特徴となるものはなく、展望もない。
岳山山頂
これから先はテープと踏み跡が続く。途中ヒノキ林あたりはシダが多くなり、分けながら進むと、標高350mの北ピークに着く。東側の展望が得られる。
ヒノキ林境シダ尾根
350mピークの眺望(山口尾)
ここから東の石畠側をめざしたが、ヒノキ植林下がシダ等でひどくヤブ化しているため、断念し、一般コースの菅内側へ下ることにした。
テープが続く急勾配の斜面を下ると、愛宕社跡に着く。
急勾配の尾根(逆方向)
愛宕社跡
奉燈
さらにシダが被る道を下っていくと、観音堂の境内地に出る。般若塚などを見学した後、石段の参道を下っていけば、登山口に至る。
シダ道
観音堂
般若塚
石段と山道(逆方向)
菅内側から岳山

県道まで出て、左折し、奥山まで歩くと、「マイクロ道の駅」(バス待合所)の手前で左の谷あいに延びる地道(巡視路)がある。これを辿り、鉄塔を経ながら主尾根鞍部を越え、駐車地へ戻る。
マイクロ道の駅(バス待合所)
巡視路
巡視路
鉄塔
■山名考
猿ヶ岳の山名は「小鯖村史」に拠った。四等三角点「奥山」の地番も、字名が猿ヶ岳である。
また、「防長地下上申」小鯖村の由来書には、高山之事の項に「上小鯖之内 猿ヵ嶽」として、「猿ヵ嶽と申は、往古深山之時分猿数多遊ひ候所故、猿ヵ嶽と申之由地下人申伝へ候事」と説明がある。
今回も同じルートを辿ってみた。当時とほとんど状況は変わっていないが、特に猿ヶ岳と岳山間は近年測量も入っていないらしく、古い測量ポールが所々残っているだけである。帰路は、石畠側へ下ろうと試みたが、ヒノキ植林下がシダ等でヤブ化しており、断念し、反対方向の菅内側へ下った。(2012.01.29)

灯籠が建つ四区公民館のところから集落道へ入り、相刈集落を抜け、舗装された林道大平線へ入る。
入口に柵のある管理道を右に過ごして、100mほど進んだところに駐車地がある。そのまま舗装道を進んでもよいが、すぐ右の小谷に分かれる巡視路を取れば近道である。
周辺は新たに高圧線が建ち、複数の高圧線が交差する。旧地形図に表記された線も、一部位置が変わっている。
右から林道が合わさり、右上方に猿ヶ岳を眺めながら進むと、鞍部で車止めのある鉄塔管理道が右に分かれるので、これに入る。(ここにも駐車地あり)
主尾根鞍部に出ると、左に鉄塔を見る。
そのまま管理道を下り、まもなく分岐となるので、右に取る。
登り切ると、ヤブ気味の広場で行き止まりとなる。右の法面に取り付き支尾根に出ると、鉄塔に出会う。
鉄塔を右に過ごし、明瞭な踏み跡もない雑木疎林尾根を忠実にたどる。
岩が目立つ尾根を越え、左にやや岩屋風の岩を過ごすと、四等三角点(基準点名「奥山」)のある猿ヶ岳山頂に着く。山頂は雑木疎林に囲まれた狭い空間で、展望は得られない。
いよいよ岳山をめざし縦走する。縦走路は概ね雑木疎林のヤブ尾根で、切り開きが残る鞍部あたりで少し歩きやすくなるといった感じである。
初めのうちは展望岩(と言っても、最後の展望岩を除けば、岩上に登って樹間に何とか展望を得る程度)が続き、気が紛れるが、その後は踏み跡も定かでない単調な疎林ヤブが続く。
412mピークあたりなど、ヤブがひどく方向が定めにくいところがあるので、気を抜けない。尾根上が倒木等で歩きにくいところは迂回を強いられる。
ヤブにいささか飽きたころにやっと岳山山頂に着く。猿ヶ岳から約2時間を要した。
山頂は三等三角点(基準点名「滝山」)以外に特徴となるものはなく、展望もない。
これから先はテープと踏み跡が続く。途中ヒノキ林あたりはシダが多くなり、分けながら進むと、標高350mの北ピークに着く。東側の展望が得られる。
ここから東の石畠側をめざしたが、ヒノキ植林下がシダ等でひどくヤブ化しているため、断念し、一般コースの菅内側へ下ることにした。
テープが続く急勾配の斜面を下ると、愛宕社跡に着く。
さらにシダが被る道を下っていくと、観音堂の境内地に出る。般若塚などを見学した後、石段の参道を下っていけば、登山口に至る。
県道まで出て、左折し、奥山まで歩くと、「マイクロ道の駅」(バス待合所)の手前で左の谷あいに延びる地道(巡視路)がある。これを辿り、鉄塔を経ながら主尾根鞍部を越え、駐車地へ戻る。
■山名考
猿ヶ岳の山名は「小鯖村史」に拠った。四等三角点「奥山」の地番も、字名が猿ヶ岳である。
また、「防長地下上申」小鯖村の由来書には、高山之事の項に「上小鯖之内 猿ヵ嶽」として、「猿ヵ嶽と申は、往古深山之時分猿数多遊ひ候所故、猿ヵ嶽と申之由地下人申伝へ候事」と説明がある。