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大遠・春ノ木(上関町祝島) [離島の山]

4年前はじめて渡島したときに出会ったお爺さんが、島で一番高いのは「ハンノキ(春ノ木)じゃろ」と言っていたのが気になっていた。「祝島ホームページ」にある「観光案内図」によると春ノ木のさらに先の支尾根上には「村上水軍物見場跡」もあるようだ。(その前に「?」が書いてあるようにも見える。案内図の解像度が低くはっきりとは読み取れない)
そこで今回三角点ピークの「大遠(オオトオ)」から「春ノ木」の先の物見場跡まで、とにかく行ってみることにした。なお島では山名を小字名で呼んでいるようなので、ここでもそれを採用した。(2015.02.20)
P1220708農道から大遠.JPG農道から大遠
大遠・春ノ木2.jpe (1,2クリックで拡大)

今回も午前6時10分出航の船に乗る。1週間前より夜明けが少し早くなったようで、港に着いたときは空がやや白んでいた。
P1220676定期船「いわい」.JPG定期船「いわい」

まずは宮戸八幡宮をめざす。
P1220678農道分岐.JPG農道分岐
P1220681宮戸八幡宮.JPG宮戸八幡宮

八幡宮からは近道をして農道へ出る。
P1220687近道.JPG近道
P1220689農道と合流.JPG農道と合流

行者堂・平家塚の道標がある分岐までは前回と同じルートを取る。
P1220690農道分岐①.JPG農道分岐①
P1220691分岐道標.JPG分岐道標
P1220693天田島・八島.JPG天田島・八島
P1220695祝島集落・牛島.JPG祝島集落・牛島
P1220697農道分岐②.JPG農道分岐②
P1220699尾根取り付き(逆方向).JPG尾根取り付き(逆方向)
P1220704農道に出る.JPG農道カーブ地点に出る
P1220705道標・山道(参道).JPG平家塚・行者堂分岐

そのまま舗装農道を進むと、右カーブのところで前方に大きく視界が開け、大遠へ続く山並みが眺められる。
コンクリート橋を渡るとすぐ左に未舗装道が分岐する。そのまま舗装道を直進し右へカーブしながら登り切るとカタイ溜池へ出る。前方に山惣津山方向の緩やかな尾根が望める。
P1220707道標.JPG道標
P1220710農道.JPG農道
P1220711宇和島・ホウジロ島.JPG宇和島・ホウジロ島
P1220713分岐(右はカタイ溜池).JPG溜池分岐
P1220715カタイ溜池・山惣津山方向.JPGカタイ溜池・山惣津山方向

分岐へ戻り、未舗装農道へ進む。
P1220717未舗装農道.JPG未舗装農道
P1220720岩.JPG
P1220721天田島・平郡島(奥).JPG天田島・平郡島(奥)

1kmほど進むと道沿いに資材が置かれたところで農道終点となり、細々とした山道に変わる。
P1220722農道.JPG農道
P1220723道路脇の資材・農道終点.JPG道路脇の資材・農道終点部
P1220724山道.JPG山道

200mほどで分岐となる。下へ向かう明瞭な左道ではなく、荒れた方の右道を取る。
イバラなどがはびこり、4年前よりかなり荒れており、最近人が入った形跡がないので、右道は見落としやすい。
P1220726分岐.JPG山道分岐
P1220727荒れ道.JPG荒れ道
P1220730荒れ道.JPG荒れ道が続く

ヤブを杖でたたいて道を開きながら進み、右へカーブになるとすぐに分岐へ着く。右道は入口にアオキが茂っているので、気を付けていないと見逃してしまう。
P1220732分岐のカーブ.JPG分岐のカーブ

左へ進むと低い石垣沿いの道となり、途中から踏み跡程度の巻き道に変わる。
P1220733石垣沿い幅広古道.JPG石垣沿いの道
P1220735山道(踏み跡).JPG踏み跡の道

尾根と合わさるあたりで右に岩を見て、尾根に取り付く。岩の多い雑木尾根を登ると、平坦地となり、方形状に石組みされた溜め桝を見る。
P1220736終点部の岩.JPG終点部の岩
P1220737岩が散在する尾根.JPG岩が散在する尾根
P1220740方形状の石積み小穴.JPG方形状の石積み小穴

少し先へ進むと平坦地に四等三角点「大遠」を見つける。周りにアオキが茂り、平坦ピークなのでわかりにくい。ここも4年ぶりである。展望はない。
山頂部には石積みが散在する。
P1220741大遠山頂・四等三角点.JPG四等三角点
P1220747山頂部の石積み.JPG山頂部の石積み
P1220749石垣状.JPG石垣状

西側の平坦ピークを過ぎるとさらに明瞭な石積みがあり、コの字形に並べたものも見られる。
P1220750平坦尾根.JPG平坦尾根
P1220751北平坦ピーク.JPG西平坦ピーク
P1220753石積み.JPG石積み
P1220754石積み.JPG石積み
P1220755コの字形石積み.JPGコの字形石積み

だだっぴろい尾根を西方向を確認しながら進むと、尾根が明瞭となり小岩が重なる小ピークに着く。
P1220757アオキ・雑木ヤブ.JPGアオキ・雑木ヤブ
P1220758小岩が重なる小ピーク.JPG小岩が重なる小ピーク

アオキと雑木をよけながら緩い勾配の尾根を下っていくと、右から小段状の道(?)が合わさる。
P1220759アオキ・雑木平坦尾根.JPGアオキ・雑木平坦尾根
P1220762ヤブ気味平坦尾根.JPGヤブ気味平坦尾根
P1220763右から平坦道?.JPG右から平坦道?(逆方向)

鞍部を登り返すと集塊岩いくつか並ぶところへ出る。集塊岩を見ていると、なんとなく石積みのイメージにつながるものがある。石積みが古代遺跡と仮定すれば、あくまで個人的な感想だが、古代人が集塊岩に何らかの神秘性を感じ、それを模した形で石積みを造り、祭祀の対象としたのではないかと想像をめぐらしてみた。
P1220765平坦鞍部付近.JPG平坦鞍部付近
P1220766集塊岩.JPG集塊岩
P1220767同上(右側面).JPG同上(右側面)

尾根を登り切ると小岩が重なった標高329mの春ノ木のピークに着く。展望はない。何もないかと思っていたら、最高所より少し北西方向のところに四方を保護石に支えられたコンクリート杭があった。
P1220769ヤブ気味の尾根.JPGヤブ気味の尾根
P1220772春ノ木山頂.JPG春ノ木山頂
P1220778山頂(逆方向).JPG山頂(逆方向)
P1220777コン杭・保護石.JPGコン杭

次はいよいよ村上水軍物見場跡をめざす。手がかりは観光案内図に示されたおおよその位置だけだ。
途中角ばった岩が散在する雑木尾根を下っていくと、小振りな集塊岩がある。
P1220779雑木疎林尾根.JPG雑木疎林尾根
P1220780岩が散在する尾根.JPG岩が散在する尾根
P1220782小集塊岩.JPG小集塊岩

間を抜けて、平坦鞍部を登り返すと小ピーク状の小岩が集まったところに出る。このあたりが270mピークの支尾根分岐点と思われる。
すぐ先の小平坦地から西方向へ向かう支尾根を下る。
P1220784尾根分岐近くの小岩の重なり.JPG尾根分岐部の小岩の重なり
P1220786尾根分岐.JPG小平坦地

雑木尾根を下ると丸い岩があり、すぐ先で傾斜の緩い平坦地となる。このあたりが物見場跡の位置ではないかと周辺を見るが、これと言った特徴らしきものは見当たらない。仕方がないのでもう少し先へ行ってみるようと下ってみると、小岩が集まったあたりから勾配のある斜面となる。前方には樹間わずかに海が見える。
とそばの斜面を見ると、石垣らしきものが目に入った。幅は短いが数種類の石が使ってあり、人工的に積まれたもののようだ。斜面に数段に分かれて設けられている。単に土留め用に造られたものかもしれない。
P1220787雑木支尾根.JPG支尾根を下る
P1220804平坦地.JPG平坦地(逆方向)
P1220789下降先端部より海側展望.JPG下降先端部より樹間展望
P1220791石垣?.JPG石垣?
P1220793.JPG
P1220794.JPG
P1220795.JPG
P1220796.JPG
P1220798種類の違う石積み.JPG種類の違う石積み
P1220799中段の石垣.JPG中段の石積み
P1220800上段の石垣.JPG上段の石積み

周辺には物見岩と呼べるような平坦な大岩はない。強いて言えば、平坦地の上下にある岩であろうか。
これ以上下っても崖地となるので、ここで戻ることにした。
P1220801物見岩?(側面).JPG平坦地先端部の岩(側面)
P1220805平坦地の上の岩.JPG平坦地上部の岩

帰路は尾根上のアオキヤブをまた引き返す気になれず、270mピーク先の小集塊岩あたりから尾根の左側(北)斜面をトラバースしながら戻ることにする。
期待したほど歩きやすくはなく、道があってもケモノ道程度だが参考にはなる。
P1220807左斜面をトラバース.JPG左斜面をトラバース
P1220808同上.JPG同上

春ノ木のピークを巻き、一旦尾根上へ出て、次の集塊岩の先の鞍部付近からふたたび大遠ピークの左斜面をトラバースする。
P1220809支尾根上の石垣.JPG支尾根の石垣.
P1220810大遠の左緩斜面.JPG大遠の左緩斜面

段々畑跡の段を登り替えたりしながら進むと、湿地帯の谷部で右に石垣が築かれた小溜池とおぼしきところを右に過ごす。
P1220811段状.JPG段状
P1220813石垣.JPG石垣
P1220814ケモノ道?.JPGケモノ道?
P1220816湿地帯.JPG湿地帯
P1220817小溜池の石垣.JPG小溜池の石垣

アオキヤブが濃くなったので緩い勾配の支尾根上へ上り気味に進むと、左にやや荒れた植林帯が現われる。
P1220818アオキヤブを避け右上方へ.JPGアオキヤブを避け右上方へ
P1220819緩い斜面をトラバース.JPG緩斜面をトラバース
P1220820下方に植林帯.JPG下方に植林帯

この先から緩斜面上に石積みが散在する地帯となる。祝島観光マップで古代遺跡跡と記載されているあたりだろうか。
P1220822石積み.JPG石積み
P1220823.JPG
P1220824.JPG
P1220825.JPG
P1220827.JPG
P1220828.JPG
P1220830.JPG
P1220831.JPG
P1220832.JPG
P1220833石垣状の石積み.JPG石垣状

石積み箇所を抜けると、突然テープが付けられた古道跡に出会う。4年前に途中で引き返した道だというのをおぼろげながら思い出した。左折し道をたどると山道のカーブ地点へ合流する。
P1220834緩い谷沿いに疎林を進む.JPG谷沿いに疎林を進む
P1220835テープ・古道と出会う.JPG古道と出会う
P1220836古道名残り.JPG古道をたどる
P1220837山道へ出る.JPG山道へ出る

まだ時間に余裕があり、そのまま同じ道を戻るのは面白くないので、カタイ溜池分岐手前まで戻り、右の支尾根上の山道へ下る。前回も通った道だが途中のヤダケヤブはさらに荒れている。
P1220862農道上から八島.JPG農道上から八島
P1220863宇和島・ホウジロ島.JPG宇和島・ホウジロ島
P1220865平郡島・天田島.JPG平郡島・天田島
P1220866山道分岐.JPG道分岐
P1220868谷部のハシゴ.JPG沢を横切る
P1220869ヤダケヤブ.JPGヤダケヤブ

ヤダケをなんとか抜け、山田農園の小屋で左折し、農道を歩いて港へ戻った。
P1220871下降地点(逆方向).JPG山道下降地点(逆方向)
P1220872下降地点から耕作地・海側.JPG下降地点から耕作地が広がる
P1220873山田農園の小屋.JPG山田農園の小屋
P1220874石垣沿いの道.JPG石垣沿いの道
P1220875細い農道.JPG農道
P1220876舗装農道に変わる.JPG舗装農道に変わる
P1220878農道・小屋.JPG農道
P1220885大星山・鳩ヶ峰.JPG大星山・鳩ヶ峰
P1220886上盛山・皇座山.JPG上盛山・皇座山
P1220887鼻繰島.JPG鼻繰島
P1220888八島.JPG八島
P1220889牛島.JPG牛島

■村上水軍見張所跡について
『上関町史』(昭和63年発行)に、「祝島の物見遺構」の項として、次のような記述を見つけた。

 こんにち、正確な位置はつかめないが、島のおよそ南西の崖面のみはらしのよい場所を削平して物見場所とした場所がある。狭い平地ではあるが、四隅に石が置かれ、柱穴もあるという。そして平地のすぐ上に水場もあり、水が少し出ていた。
 以上は、かつて梅本重雄氏が実際に行って確認したところだと人に語った内容である。前述のように、この遺構はなお確認されていない。調査の困難な場所と思われるが、今後、明らかにされることが期待される。

■春ノ木の軍事遺構について
3月8日、棚田でお会いした平さんから次のような話をうかがった。

戦時中、春ノ木の山頂に苫葺きの見張所が設けられ、数名の兵隊が詰め、監視にあたっていた。
島民が交代で、飲料水を港の町から尾根伝いに山頂まで運んだ。 
コメント(3) 

コメント 3

yamakan

狼煙場では?
by yamakan (2015-03-03 17:32) 

gomen

島で出会ったお年寄りも「のろし場では?」と言っておられました。ただ春ノ木までは行ったことがあるが、その先まで行ったという話は聞いたことがないとのこと。石垣らしきものがあると話したところ、それなら自分も是非行ってみたいとのこと。

祝島ホームページ登載の古い観光案内図には「?村上水軍物見場跡」とあり、位置は今回の到達点あたりに「∴」マークで示されています。
村上水軍物見場跡が地図に記載された事情はわかりませんが、何らかの根拠資料があるものと思われます。

by gomen (2015-03-04 19:22) 

gomen

「村上水軍見張所跡について」及び「春ノ木の軍事遺構について」を追記しました。
by gomen (2015-03-09 23:27) 

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