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焼岳・丸山・持山(萩市大島) [離島の山]

相島を歩いた際、萩商港の待合所で大島の案内パンフレット『おーしまっぷ』を入手したところ、島の見所が詳細に載っていて興味をそそられたので、次は大島にしようと思った。
パンフレットにも紹介されている「丸山」と、島の最高峰「焼岳」をめざす。後者の山は郷土研究『萩 大島』(戸畑中央高等学校、1970年)に山名が載っていたのでわかった。同誌には地名の場所や由来などが詳細に記されており参考になる。(2014.12,27)
P1210122丸山.JPG丸山
焼岳(萩大島).jpg (1,2クリックで拡大)

真新しい定期船「はぎおおしま」に乗り、萩商港を午前7時50分に出航。六島の島々を船内から楽しんでいると、いつの間にか大島港へ着く。所要時間は約25分。強風・波浪注意報もなく、船も大型のせいか船酔いはしなかった。
P1210301萩商港の「はぎおおしま」.JPG萩商港の「はぎおおしま」
P1210103相島.JPG相島
P1210104羽島・肥島.JPG羽島・肥島
P1210108尾島.JPG尾島
P1210109櫃島.JPG櫃島
P1210110大島港の「はぎおおしま」.JPG大島港の「はぎおおしま」

待合所で準備を整え、まずは標高56mの丸山をめざす。漁港沿いに赤穂瀬集落を抜け、こじんまりとした海水浴場を過ぎる。山の南端の海岸から取り付いてみたが、ヤブがひどくすぐに諦め、車道を西麓へ向かう。
P1210111大島漁港・丸山.JPG大島漁港・丸山
P1210112赤穂瀬集落.JPG赤穂瀬集落
P1210114海水浴場.JPG海水浴場
P1210117海水浴場(逆方向).JPG海水浴場(逆方向)
P1210120ウブシ・遠岳山.JPGウブシ付近・遠岳山

モダンな造りの浄化センターを少し過ぎたあたりで、カーブミーラーのある左カーブのところから山道を見つけ、これに取り付く。
P1210123浄化センター.JPG浄化センター
P1210124取り付き・カーブミラー.JPGカーブミラー・取り付き 

入ってすぐの分岐を右に取り、タケ交じりの雑木斜面をトラバース気味に登っていくと、右から深い溝状の道が合わさる。
P1210126分岐(右へ).JPG分岐(右へ)
P1210127トラバース気味に登る.JPGトラバース気味に登る
P1210128右下の深い溝道.JPG右下に深い溝道

道がやや荒れてきて平坦尾根に出るあたりで竹林に入り、道が不明瞭となる。
P1210129やや荒れてくる.JPGやや荒れてくる
P1210130不明瞭な平坦尾根.JPG不明瞭な平坦尾根

低い段状となった竹林の中を左方向へ高所に向けて上がっていく。
P1210131タケヤブの小段地を登る.JPGタケヤブの小段地を登る
P1210133タケヤブ.JPGタケヤブ

最高所と思われるあたりに石積みと大木を見る。パンフレットによると「平成3年頃の調査で、古代人が彫り残したペトログラフ岩(古代線刻文字)が発見された」というので、ここの岩ではないかと調べてみたが、大木に彫られた落書きしか見つからなかった。
56mの標高点のある北西方向へタケヤブの中を少し下ってみたが、測量杭など特徴のあるものは見当たらない。
P1210140丸山最高所の石積み(逆方向).JPG丸山最高所付近(逆方向)
P1210142石積み.JPG石積み
P1210139大木の落書き.JPG大木の落書き
P1210137線刻のようにも見えるが….JPG線刻のようにも見えるが….

車道へ戻り、すぐ先のカーブから浜へ向かう道へ入る。
P1210143浜への分岐.JPG浜への分岐

雄阿久瀬と呼ばれる岩場の海岸へ出る。本土側の遠岳山が間近に見える。陸側は石垣が築かれ防風林が続いている。
P1210145浜入口.JPG浜入口
P1210146枯れ松の大木.JPGそばに枯れ松大木
P1210147雄阿久瀬.JPG雄阿久瀬
P1210149遠岳山.JPG遠岳山
P1210151丸山・雄阿久瀬(逆方向).JPG丸山・雄阿久瀬(逆方向)

防風林境の柵が切れるあたりにパンフレットでも紹介された「龍の形の古木」がある。
P1210153龍の形の古木.JPG龍の形の古木
P1210159.JPG

さらに落差100m以上もある「八郎兵衛落し」と呼ばれる崖のところまで行ってみた。
P1210155八郎兵衛落し・持山.JPG八郎兵衛落し・持山
P1210156八郎兵衛落し.JPG八郎兵衛落し

帰りは防風林に入り、途中の排水溝のところから農道へ下りて浜入口まで引き返す。
P1210158防風林の北端取り付き.JPG防風林北端取り付き
P1210162防風林.JPG防風林
P1210166防風林(逆方向).JPG防風林(逆方向)
P1210168排水口.JPG排水溝
P1210167農道.JPG農道

車道へ戻り、「いろは坂」と呼ばれるジグザグの急坂を登る。途中から石段のある山道があることに気付き、近道を取ってこれを登る。島ではこの石段を「ガンギ」と呼ぶそうだ。
P1210169いろは坂.JPGいろは坂
P1210170海水浴場.JPG途中の海側展望
P1210172山道分岐.JPG山道分岐

次は焼岳へ向かう。石段を登り切るといろは坂終点部のカーブ地点へ出る。少し先で畑の向こうに丘状の焼岳が望める。
P1210177舗装道合流点.JPGいろは坂終点部
P1210178焼岳・ブロッコリー畑.JPG焼岳

さらに200mほど車道を進み、カーブミラーのところから農道へ入る。
P1210179農道分岐・カーブミラー.JPG農道分岐(右へ)
P1210180農道分岐.JPG農道

途中でコンクリート舗装に変わり、作業小屋をいくつか過ごし、石垣沿いの道になるとまもなく分岐を右に取る。
P1210181農道.JPG農道
P1210182作業小屋.JPG作業小屋
P1210183農道.JPG農道
P1210184農道・作業小屋.JPG作業小屋
P1210185石垣沿い.JPG石垣沿い
P1210186農道分岐(右へ).JPG分岐(右へ)

果樹園から畑沿いに道なりに進むと、土塀の作業小屋を見る。その先少し登ると耕作地化された山頂部に出る。
P1210187農道.JPG農道
P1210188農道.JPG農道
P1210189土壁の作業小屋.JPG土壁の作業小屋
P1210190耕作地沿いに登る.JPG畑沿いに登る
P1210195山頂の耕作地・三角点は右奥.JPG山頂部の畑

畑の端あたりを探してみたが三角点が見当たらないので、ひょいと畑の中の方を見ると、畑の中央やや南寄りに石柱状の頭が露出していた。三等三角点(三角点名:「大島」)で点の記はない。
P1210192山頂・耕作地中央部の三角点(逆方向).JPG畑の中の三角点(逆方向)
P1210193三等三角点.JPG三等三角点

農道分岐まで戻り、右折し「持山」へ向かう。雄阿久瀬の近くで出会ったお婆さんに教えてもらった山だ。
前方に耕作地が開け、作業小屋のところで分岐を右に取り、上方の丘状の耕作地へ向かう。
P1210196農道.JPG農道
P1210197前方が開ける・作業小屋.JPG前方が開け作業小屋
P1210198道成りに上方の耕作地へ.JPG上方の耕作地へ

荒れかけた耕作地沿いに畔道を進むと道が消えるので、原野化しツルがはびこる絨毯の上を踏みながら進むと、尾根へ出て山道へ抜ける。海岸側の崖沿いにスギ並木があり、それに沿って山道が続いているようだ。
P1210200耕作地からの展望.JPG耕作地から西側の展望
P1210201やや荒れた耕作地.JPG荒れかけた耕作地
P1210202耕作地跡.JPG原野化した耕作地
P1210204スギ並木沿いの山道.JPGスギ並木沿いの尾根道

北へ向かうとすぐに八郎兵衛落しの最上部と見られるところへ着く。ササが被り下の海岸は覗けない。昔、八郎兵衛という牛飼いが草刈りに夢中になり、足をすべらせて転がり落ちたというのも頷ける。
P1210205八郎兵衛落し上部付近.JPG八郎兵衛落し上部
P1210207落しからの展望.JPG海側を覗く

すぐ先の耕作地が広がったところで道は消えるので、右の雑木疎林の中へ入る。平坦な疎林ヤブで踏み跡はない。持山最高所と思われるあたりを確認し、耕作地の先端部へ抜ける。
P1210208耕作地へ出る.JPG耕作地へ出る
P1210209持山の雑木疎林帯.JPG雑木疎林帯
P1210210最高所?付近.JPG最高所付近

作業小屋の先に道がないのを確認し、農道分岐まで戻る。
P1210211.JPG行き止まりの作業小屋

右折し、段上の幅広農道跡(?)を道なりに下りる。道が不明瞭となったあたりで、下の耕作地へ向かって少しヤブを下り、畦道を通って舗装農道へ出る。
P1210212段状の道?.JPG幅広農道跡
P1210213下降地点.JPG下降地点
P1210214耕作地沿い.JPG畦道
P1210215舗装農道と合流.JPG舗装農道へ出る

右折し耕作地沿いに農道を進むと、「東道」と呼ばれる舗装道と出会う。
P1210216農道.JPG農道
P1210218農道(東道)合流点.JPG農道(東道)交差点

直進し、標高点102mの交差路で右折、島北端の景勝地「松島」をめざす。松島の景観は海側しか見れないと聞いていたが、陸側からなんとか見ることができないかと行けるところまで行くことにする。
P1210220農道を直進.JPG農道を直進
P1210221分岐.JPG分岐(右へ)

まもなく舗装が切れ、いくつか分岐を分けながら直進すると、樹林帯に入ったところで道が分かれる。
P1210222農道.JPGブロッコリー畑沿い
P1210224農道・舗装切れ.JPG舗装切れ
P1210226分岐を右へ.JPG分岐
P1210228未舗装農道・先で樹林帯に入る.JPG先で樹林帯に入る

直進方向の道を取り、途中倒木をよけて進み、分岐をさらに直進すると、手入れがされたような雑木疎林帯で行き止まりとなる。
P1210229分岐(直進).JPG分岐(直進)
P1210231倒木が道を塞ぐ.JPG倒木が道を塞ぐ
P1210232分岐.JPG分岐(直進)
P1210233雑木疎林で行き止まり.JPG行き止まり

手前の分岐へ戻り左折して農道を進む。スギ植林を抜けて行くと、右からの道と出会う。最初の分岐道が延びているようだ。トラクターが通ったらしい轍がある。
P1210234分岐道.JPG分岐道を進む
P1210235スギ.JPGスギ植林帯
P1210237合流点.JPG右からの道と合流

左折して進むと標高点83mの平坦ピークあたりで、先ほどと同様に雑木疎林帯で行き止まりとなる。ここも最近手入れがなされた様子がある。
P1210236.JPG農道
P1210238雑木疎林の83mピーク.JPG83m平坦ピーク

疎林帯の左端から踏み跡があったので下りてみると、すぐに竹林ヤブの小谷となり道は消える。
P1210239下降の踏み跡.JPG踏み跡を下る
P1210241タケヤブで踏み跡消失.JPG竹林ヤブとなる

ここで先へ進むか迷ったが、とりあえず海が見えるところまでは行ってみようと、イバラを杖でたたきながら右手の尾根まで上がってみた。左に櫃島の一部、前方遥かに見島が望める。
P1210243疎林ヤブ斜面.JPG疎林のヤブ斜面
P1210244海側の展望.JPG尾根上へ出る
P1210245櫃島.JPG櫃島
P1210246見島.JPGかすかに見島

一旦谷へ戻り、下方を見るともう少し下れそうなので降りてみる。平坦地から斜面を少しよじ登ると絶壁の先端部へ出た。樹間越しだが眼下に「松島」らしき岩礁の一部が望める。
平坦地へ降り、東へ少し移動すると遠岳山が遠望できる。
P1210254雑木ヤブの小谷.JPG雑木ヤブの小谷(逆方向)
P1210248松島展望地.JPG絶壁先端部
P1210249松島.JPG樹間に岩礁を覗く
P1210253遠岳山.JPG遠岳山

83m平坦ピークへ戻り、農道を引き返していると、行きに見かけた不明瞭な分岐が気になり、別方向からの景観が望めるかと下りてみた。やや荒れた幅広の作業道跡らしき道を谷沿いに下ると、行き止まりとなる。下のスギ植林の谷へ下り、ヤダケヤブを抜けていくとこれも絶壁の先端部へ出る。
P1210256分岐(右へ)(逆方向).JPG分岐(右へ)(逆方向)
P1210257やや荒れた幅広道.JPGやや荒れた幅広道
P1210263スギ・ヤダケヤブ(逆方向).JPGスギ・ヤダケヤブ(逆方向)
P1210258ヤダケヤブ.JPGヤダケヤブ
P1210262ヤブの突端ピーク.JPGヤブの先端部

さらに海が見えるところまで少し下ってみると、左手に松島の岩礁が見えた。遠いが岩礁の全体が望める。「龍ヶ鼻」の近くに出たようだが、直下は木が邪魔をしてごく一部しか見えない。これで一応満足して引き返すことにする。
P1210259松島.JPG松島
P1210260.JPG松島(拡大)
P1210261.JPG直下の岩礁

推定したとおり樹林帯に入ったあたりの分岐へ出て、102mの標高点の所まで農道を戻る。
P1210264トラクターの轍が残る農道.JPGトラクターの轍が残る農道

ここで港までどのコースで戻るか思案したが、結局、島の中央を通る中道を取ることにする。作業小屋が点在し耕作地が広がる中を南へ向かっていくと、やや傾斜がついてきたあたりで南側の景色が広がる。
P1210266中道.JPG中道を進む
P1210267.JPG中道
P1210268羽島・鯖島・肥島・青海島.JPG島々を遠望
P1210271合流点.JPG東道と合流

急勾配の舗装道を下り、八幡宮へ立ち寄る。
P1210275八幡宮鳥居.JPG石鳥居①
P1210276.JPG石鳥居②
P1210277八幡宮.JPG八幡宮社殿

時間があるので七名塚のある「チンチキ堂」と呼ばれる場所と「蔵海軒」という曹洞宗の寺へ立ち寄ることにする。
チンチキ堂は大島小・中学校の裏山にあるようだが、案内図では明確な位置がわからず、近くで遊んでいた子供に尋ねてやっと分かった。学校のグランドを通らせてもらい、奥から山道を上がると七名塚の碑と墓が並ぶ最高所のチンチキ堂へ着く。ここまで案内標識は一切ない。
P1210283大島小・中学校グランド.JPG大島小・中学校グラウンド
P1210289上がり口.JPG登り口
P1210288石段.JPG石段
P1210287.JPGチンチキ堂の七名塚
P1210286.JPG七名塚(逆方向)

蔵海軒も地形図上の位置がわずかに違い、これまた探すのに手間取った。地元の人に尋ねないとたどり着くのは難しい。長府功山寺の末寺だったのが明治年間に独立し、ここへ移転したらしい。
P1210293蔵海軒分岐.JPG分岐
P1210296石仏の小舎.JPG石仏のある小舎
P1210294笠山.JPG途中の展望(笠山方面)
P1210297蔵海軒.JPG蔵海軒

帰路は迷わないよう海岸側へ出た。途中、パンフレットにある「澤卿避難遺蹟」と「疫神社」に立ち寄り、定期船乗場へ最終便出航時間(午後4時)の15分前に戻る。
P1210298大島港.JPG大島港
P1210299澤卿避難遺蹟.JPG澤卿避難遺蹟
P1210300疫神社.JPG疫神社

■山のエピソード~トノスを背負ったお婆さん
雄阿久瀬の海岸へ向かっていると、前方に、籠を背負い杖をつきながら歩いているお婆さんが目に入ったので声をかける。
「何か調査かね」と尋ねられ、
「いえ山登りを兼ねて島を歩いてます」と答える。
「そんなんじゃあ短かろうに。こんくらいの杖じゃなきゃ」
「いやぁ、ヤブを叩くのでこれくらいのがええんです」
このあたりの地名をいろいろと尋ねて確認すると、
「なんでそんなに詳しいんかね」
「待合所で島のパンフレットをもらったから」と言いながら島案内のパンフレットを取り出すと、お婆さんが急に相好を崩した。
「あ、それ、うちの写真が載っちょるんよ」
「えっ?」と驚くと、パンフレット中央の「トノスとおばあちゃん」という、ふたり連れの後ろ姿が写っている写真を指差してくれた。島でトノスと呼ばれる鳥の巣に似た編み籠を背負っている。
「いつの間にか撮ったんよ。足が曲がっているんがうちで、隣が嫁の母親いね」と言いながら笑っている。確かに片方はO脚だ。
山名のことなど教わりながら浜まで一緒に歩き、途中で畑へ向かうお婆さんとわかれた。帰りに、向こうの畑の方を見ると、腰を曲げ、ひたすら農作業に精を出しているお婆さん姿が目に写った。

■山のエピソード~案内猫
いろは坂を近道しようとガンキ(石段)の道を登っていると、左脇から前方に突然黒猫が現われた。立ち止まってこっちを見ている。
ちょっと驚いたが、こちらが歩き始めると、前方をすーっと登っていき、上で振り返った。まるで「早く上がってこい」と言わんばかりだ。
「しょうがないなあ」と苦笑しながら後を付いていくと、またさっさと上がっていく。
石段が終わりに近づいたあたりでふいに横のヤブへ体を突っ込んだかと思うと、そのまま姿が見えなくなった。なんだか置いてけぼりを食らったような気がして、しばらく猫が消えたあたりを眺めていた。
P1210174ガンキ上で待つ猫.JPGガンキ上で待つ猫
P1210175案内する猫.JPG先導する猫

■山名考
三角点のある最高峰の山名については、『萩 大島』に掲載された島の地図に「焼岳」や「ヤケ岳」を見る。また、『島嶼大事典』(日外アソシエーツ、1991年)と『日本の島事典』(菅田正昭、1995年)では「持山」と記されている。持山は小字名に由来すると思われる。
丸山の麓で会ったお婆さんに聴いてみたところ、「持山」は八郎兵衛落しの北側の山とのこと。浜側から見ると餅の形に見えるからだという。三角点の山は「焼岳」という答えが返ってきた。したがって、ここでは最高峰の山名を「焼岳」とした。

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