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見壁山・タコウ山(岩国市端島) [離島の山]

柱島群島のうちのひとつ端島へ向かう。岩国港から22km、高速船で行くと黒島を経由し約50分で着く。島の人口は現在31名。土・日は増便されるのでうまく時間配分すれば黒島も合わせて歩ける。今回は平日に訪ねたため、夕方の最終便まで8時間、たっぷりと島での滞在を楽しんだ。
島の北側にタコウ山、南に見壁山があるが、島民でさえ登ることは稀で、明瞭な山道もなく荒れている。(2014.11.06)
P1190381金毘羅丸.JPG見壁山と金毘羅丸
見壁山・タコウ山.jpg (1,2クリックで拡大)

高速船はふだんは「すいせい」だが、ちょうどドック入りしていて、代船の「金毘羅丸」だった。途中の島々を持参の地図で確認していたら、あっと言う間に端島へ着いた。(船窓から撮ったため島の写真は窓の反射が写っている)
P1190363金毘羅丸.JPG岩国港の金毘羅丸
P1190366姫小島.JPG姫小島
P1190370甲島.JPG甲島
P1190371前島.JPG前島
P1190375伊勢小島.JPG伊勢小島
P1190376黒島.JPG黒島
P1190379柱島.JPG柱島

船から下りると船綱を取っていたおばさんから呼び止められ、「山歩くんはええけど、イノシシがおるから注意せないけんよ」と言われた。海水浴客が目撃したらしく時々畑などを荒らすという。柱島から泳いで渡ってきたのだろうとのこと。

まずは手強そうな見壁山をめざす。三角点はない。船着き場から堤防沿いに南へ向かう。途中、端島神社と現在は休校中の端島小中学校に立ち寄る。
P1190382見壁山.JPG港から見える見壁山
P1190383端島神社.JPG端島神社
P1190385砲弾.JPG戦時中投下された砲弾
P1190388端島小中学校.JPG端島小中学校
P1190391グランド.JPGグラウンド
P1190395タコウ山・小中学校.JPGタコウ山

学校の先の堤防が終わるところから取り付く。雑木疎林の斜面で踏み跡はない。土は火山性なのかカラカラに乾燥しており、すべりやすく、枯れた小枝が一面に堆積している。
P1190393堤防.JPG堤防
P1190392取り付き.JPG取り付き
P1190398斜面.JPG斜面
P1190399斜面.JPG斜面
P1190401小枝が散乱する斜面.JPG小枝が堆積する斜面

崩壊気味の急斜面を注意しながら登っていくと尾根へ出る。明瞭な踏み跡はない。下方の尾根はややシダに覆われている。
P1190404尾根へ出る.JPG尾根へ出る
P1190405下方のシダ尾根.JPG下方のシダ尾根

緩やかな勾配の尾根を登っていくと、ヒトツバが密生するやや勾配のある尾根となる。
P1190406雑木疎林尾根.JPG雑木疎林尾根
P1190408ヒトツバ.JPGヒトツバ
P1190409ヒトツバが群生する尾根.JPGヒトツバの群生

勾配が緩みさらに登ると、だだっ広い山頂部に着く。疎林に囲まれ展望はない。
P1190410勾配が緩む.JPG勾配が緩む
P1190411シダ尾根.JPGシダ尾根
P1190415見壁山山頂.JPG見壁山山頂
P1190414山頂南側付近の疎林.JPG山頂やや南側の疎林

帰路は、ヒトツバがはびこるあたりまで少し戻り、左の支尾根方向へ下る。
P1190416下山方向の支尾根・ヒトツバ.JPG下山方向の支尾根
P1190417支尾根.JPG支尾根

ツル性植物が斜面を覆うところを下っていき、急斜面を下り切ると鞍部へ出て平坦尾根に変わる。
P1190419ツル性植物がはびこる斜面.JPGツル性植物がはびこる斜面
P1190420拡大.JPGツル性植物
P1190425クスノキ?の大木.JPG大木
P1190428平坦尾根の鞍部.JPG平坦尾根の鞍部

右下の谷方向に民家の屋根が見えるが、民家の裏へ出るのもはばかられたので、そのまま平坦尾根を進むと、ひどいヤブとなり、難渋しながら集落道へ抜け出た。素直に民家側へ降りればよかったとちょっと後悔。
P1190432右下の民家.JPG右下に民家
P1190433平坦尾根の灌木ヤブ.JPG平坦尾根の灌木ヤブ
P1190436密生した竹ヤブ.JPG密生した竹ヤブ
P1190439下山口(逆方向).JPG下山口(逆方向)

左折し「蛇の池」のある浜の方へ向かう。すぐに山道に変わり、ヨシの茂るところを抜けると浜へ出る。
P1190438分岐(浜方向).JPG分岐(前方が浜)
P1190440山道.JPG山道
P1190442海辺へ出る.JPG海辺へ出る

こぢんまりとした砂浜で漂着物などが散乱しているが、他に人影もなく静かな時を過ごす。向かいに黒島などが遠望できる。
P1190447海岸(北方向).JPG海岸(北方向)
P1190448海岸(南方向).JPG海岸(南方向)・見壁山
P1190449伊勢小島・前島(奥側).JPG伊勢小島・前島(奥側)
P1190450黒島.JPG黒島
P1190451浮島・頭島・鞍掛島?.JPG浮島・頭島・鞍掛島

浜側から蛇の池に出る道を探したが、ヨシなどが密生していて抜け道はありそうもない。
山道へ少し入ったあたりからヤブを抜けると辛うじて池が見えるところへ出た。(途中ククリワナ設置の古い表示板とワナがある)
P1190455ヨシが密生する蛇の池側.JPGヨシが密生する蛇の池側
P1190460蛇の池.JPG蛇の池

神社手前の分岐まで戻り、タコウ山をめざし、島の北側を周回するコンクリート舗装道へ入る。
P1190461周回道分岐.JPG周回道分岐
P1190462周回道.JPG周回道
P1190463小枝が積もる.JPG小枝が積もる
P1190464下草がはびこる周回道.JPGカズラ類がはびこる
P1190465見壁山.JPG見壁山がのぞく

時計回りに山への取り付きを探すが、山側は荒れている。P1190469竹林.JPG竹林
P1190471大木.JPG大木
P1190473周回道最西端.JPG周回道最西端
P1190475トタン小屋.JPGトタン小屋
P1190476甲島.JPG沖合い遥かに甲島
P1190482島最西端の32mピーク.JPG是崎
P1190483周回道沿いの石垣と石段.JPG道沿いの石垣と石段

周回道北側のいたるところに演歌の歌詞を書いたベニヤ板の看板を見る。人生を歌った歌が多い。立てた人物はこの場所へ来たら歌うのだろうか。
(帰路、出航を待っているとき、そばにいた島のお婆さんに歌詞看板のことを尋ねたところ、偶然にも張本人はお婆さんの弟さんとのこと。「看板が古うなったら立て替えよるんよ。趣味にもいろいろあるからね」ということだった)
P1190484演歌歌詞の板看板.JPG演歌歌詞の板看板

結局道が山頂に一番近くなる西側の斜面の、ヤブの薄そうなところから取り付く。
P1190486斜面取り付き.JPG斜面取り付き

雑木灌木の斜面を登り、一旦尾根へ出る。尾根上がササなどで歩きづらくなり左斜面へ逃げながら進む。山頂近くで小さな崩壊斜面跡を横切り、北側へ回り込むと山頂すぐ手前の尾根へ出る。
P1190488雑木灌木斜面.JPG雑木灌木斜面
P1190490.JPG同上
P1190491尾根上へ出る.JPG尾根へ出る
P1190492ササやカズラヤブの尾根をよける.JPG尾根上のヤブを左へよける
P1190493崩壊斜面跡を横切る.JPG崩壊斜面跡を横切る
P1190494山頂部のヤブ.JPG山頂部のヤブ(北方向から)

三角点を探そうとササとカズラなどがはびこるヤブに入りかけたとたん、端っこに三等三角点(基準点名:端島)を見付ける。
三角点のすぐ南側にはスギが10本ほど縦に並んでいる。展望はまったく得られない。
P1190498三角点.JPG三角点
P1190501三角点(南側から).JPG三角点(南側から)
P1190500山頂部のスギ.JPG山頂部に並ぶスギ

帰路は溝状の道が北側の尾根上にあるので、これを下ってみると、鞍部付近ですぐに不明瞭となる。右の谷側の段々畑跡とみられる方へ少し下ると、下方に畑が見えるものの明瞭な山道はなさそうなので、鞍部へ戻る。
P1190496北尾根の山道跡.JPG北尾根の山道跡
P1190502鞍部で山道が不明瞭となる.JPG鞍部
P1190503右谷方向の段々畑?跡.JPG右谷方向の段々畑跡
P1190504貯水槽.JPG貯水槽

左の谷方向へヤブの薄いところを適当に探しながら周回道へふたたび下りた。
P1190507.JPG左谷の斜面
P1190508ツル植物に覆われた斜面.JPG斜面
P1190510周回道へ戻る.JPG周回道への下降部

周回道を北へ進む。
P1190513ツル植物がはびこる周回道.JPGカズラ類がはびこる
P1190516沖合いの甲島.JPG甲島
P1190517竹林.JPG竹林
P1190518周回道最北端.JPG周回道最北端
P1190520カズラ類が斜面を覆う.JPGカズラ類が斜面を覆う
P1190521竹林.JPGP1190522立派な石垣が残る.JPG立派な石垣が残る

分岐を右に過ごし、左上方に貯水槽を見る。
P1190523.JPG演歌歌詞の看板(道分岐部)
P1190524貯水槽.JPG貯水槽

途中、畑で農作業中のお婆さんに「船瀬の浜」へ下る道を教わる。畑のところからちょうど見壁山が見渡せる。
お婆さんが島へ嫁に来た当初は、見壁山へタキギ採りに毎日4回は登ったという。わたしが取り付いたあたりから斜め右方向へ溝道があり、山頂へ上がったとのこと。
P1190526見壁山.JPG見壁山

周回道から分岐するコンクリート道を下り、船瀬の浜へ下りてみる。
P1190527墓地分岐.JPG墓地(右)分岐
P1190528倉庫.JPG浜道分岐の倉庫
P1190529船瀬の浜への分岐.JPG分岐
P1190531浜へのコンクリート道.JPG浜へのコンクリート道
P1190534右に岬への道が分岐.JPG岬方向(右)への分岐
P1190535ヨシのトンネルの先に浜が見える.JPG浜が見える

白砂の浜が広がり、両端は岩礁の磯となっている。蛇の池より漂着物は少ない。ここでも人影はなく浜を独り占めした。
P1190543手島・船瀬の浜(東側).JPG手島・船瀬の浜(東側)
P1190546船瀬の浜(西側).JPG船瀬の浜(西側)
P1190548岩礁.JPG岩礁
P1190541甲島.JPG甲島

少し戻り、分岐から細長い岬の突端(秋常島)をめざす。明瞭な踏み跡があったが、次第にササなどが被る荒れ道となる。最初のピークを越えるあたりでややガケ状となったので、無理をせず引き返す。
P1190555ササ道.JPGササ道
P1190559ヤブが濃くなる.JPGヤブが濃くなる
P1190560ガケ状の左斜面.JPGガケ状の左斜面

そのまま周回道を下り港へ戻る。余った時間で港周辺を散策した。
P1190565北東端の岬.JPG秋常島方向
P1190568島唯一の店(簡易郵便局跡).JPG島唯一の店(簡易郵便局跡)
P1190570待合所.JPG待合所
P1190572見壁山.JPG見壁山
P1190573タコウ山.JPGタコウ山
P1190574端島漁港・集落.JPG端島漁港
P1190575漁港の東海岸.JPG漁港東の海岸
P1190576柱島.JPG柱島

帰路も島影を追いながら楽しむ。
P1190585タコウ山・見壁山.JPGタコウ山・見壁山
P1190594端島.JPG端島
P1190603甲島.JPG甲島

■山名考

◆見壁山
『玖珂郡志』端島の小名の項には、「東沢ヨリ南ノ山、惣名ミカベト云。南ノ鼻ヲ明天ヶ鼻ト云。峯ハショウジカ嶽ト云。端島高峯也。」とあり、島の南側の地域を「ミカベ」と言い、山は「ショウジヶ嶽」と呼んでいたと思われる。
また、『山口縣風土誌』柱島の小字地の項には「見壁」、『角川日本地名大辞典 山口県』の端島の項には「三壁山」を見る。
なお資料によっては「むかべやま」としているのもあるが、上記資料のほか島の古老も「みかべ」と呼んでいることから、ここでは「みかべやま」の呼称を採った。

◆タコウ山
『玖珂郡志』端島の小名の項には「タコフ」が見え、『山口縣風土誌』柱島の小字地の項には「高尾」を見る。また『角川日本地名大辞典 山口県』の端島の項には「タコウ山(102.3m)」を見る。
これらの由来は同じと思われ、高尾(たかお)がタコウに訛ったか、あるいは逆にタコウを高尾とつづったのかもしれない。





コメント(2) 

コメント 2

清田

以前、端島小学校に勤めていた者です。島の風景の1つ1つがとても懐かしく、見壁山やタコウ山(島の方は岡畑山と呼ばれていました。)、船瀬海岸、港、そして校舎から、忘れかけていた様々な場面を思い出しました。ありがとうございました。
by 清田 (2016-12-16 17:20) 

gomen

清田様 コメントいただきありがとうございます。

わたしも離島を歩くたび、何か昔懐かしい感じを覚え、つい感傷に浸ってしまいます。
端島へは一度しか渡ったことはありませんが、いつかまた尋ねてみたい島のひとつです。
タコウ山は岡畑山と呼ばれているんですね。ありがとうございました。

by gomen (2016-12-16 23:41) 

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